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ビオチンの測定法
著者: 星野忠1 河野均也1
所属機関: 1日本大学臨床病理
ページ範囲:P.421 - P.422
文献購入ページに移動1.はじめに
ビオチン(ビタミンH)はヒトにおいて生体内の炭酸固定,炭酸転移,脱炭酸など,脂肪酸代謝,アミノ酸代謝,糖代謝に関連するビタミンであり,種々のカルボキシラーゼの補酵素として機能していることが知られている.ビオチンがヒトにおいてビタミンであることを初めて報告したのは,1942年,Sydenstrickerら1)によるもので,乾燥卵白を大量摂取したヒト成人にビオチン欠乏症状を認めた.しかし,ビオチンの必要量はヒトの場合,1日に0.1mg摂取すれば十分であると考えられており,通常は食品や腸内細菌によってまかなわれているので,欠乏症になることはなく,その後の進展は最近に至るまで栄養学の片隅にしかなかったようである.近年,ビオチニダーゼ欠損症2)をはじめとするビオチン関連酵素群の先天代謝異常症とビオチン欠乏症3)が次々に報告されるようになり,現在,世界的に栄養学,生化学,医学,薬学領域での研究が展開されている.
ビオチン(ビタミンH)はヒトにおいて生体内の炭酸固定,炭酸転移,脱炭酸など,脂肪酸代謝,アミノ酸代謝,糖代謝に関連するビタミンであり,種々のカルボキシラーゼの補酵素として機能していることが知られている.ビオチンがヒトにおいてビタミンであることを初めて報告したのは,1942年,Sydenstrickerら1)によるもので,乾燥卵白を大量摂取したヒト成人にビオチン欠乏症状を認めた.しかし,ビオチンの必要量はヒトの場合,1日に0.1mg摂取すれば十分であると考えられており,通常は食品や腸内細菌によってまかなわれているので,欠乏症になることはなく,その後の進展は最近に至るまで栄養学の片隅にしかなかったようである.近年,ビオチニダーゼ欠損症2)をはじめとするビオチン関連酵素群の先天代謝異常症とビオチン欠乏症3)が次々に報告されるようになり,現在,世界的に栄養学,生化学,医学,薬学領域での研究が展開されている.
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