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invasin
著者: 飯田哲也1 本田武司1
所属機関: 1大阪大学微生物病研究所
ページ範囲:P.422 - P.423
文献購入ページに移動invasinは,齧歯類(まれにヒト)に経口的に腸管感染し結核様病変を起こすYersinia Pseudotuberculosisから見いだされた103kDaの外膜蛋白質である3).細胞侵入性を持たない大腸菌K12株をinvasinをコードする遺伝子(inv遺伝子)で形質転換すると,この大腸菌は培養細胞に対して侵入性を示すようになる4).つまりinvasinは,それのみで非侵入性の大腸菌に侵入性を付与するのに十分な機能を有していると言える.細菌の細胞内侵入という複雑にみえる現象が1つの遺伝子産物で説明できるというのは驚くべきことである.現在までにinvasinはY. Pseudotuberculosisのほかにヒト腸管病原菌であるY. enterocoliticaからも見いだされている.
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