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文献詳細

雑誌文献

臨床検査36巻5号

1992年05月発行

文献概要

トピックス

尿グルカリン酸の測定

著者: 遠藤了一1 花上仁2

所属機関: 1三宿病院研究検査課 2東海大学大磯病院外科

ページ範囲:P.531 - P.532

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 肝細胞のミクロソームには多種多様な内因性,外因性の物質代謝に関与するチトクロームP―450(P-450)が多種類存在する1,2).周知のごとく薬物など脂溶性物質の極性化には,フェノバルビタールを代表とする薬物誘導性P-450群(1相)が主体をなしている.グリカリン酸(GA)は,P-450誘導に刺激誘導されるグルクロン酸代謝系(2相)の終末代謝産物として尿中に排泄(uGA)される.したがってuGAは薬物代謝2相の誘導状況を反映し,間接的な肝P-450誘導の指標となる.一般にP-450遺伝子群は,その分布と発現機構が多様性である.臨床的には妊婦,新生児期,各種の病態における薬物代謝機能の評価に役立つ検査法の開発は有用性が高い.
 GAの測定は尿を酸性下で熱処理し,GAをD―グルカロ-1,4―ラクトンと平衡させ,β―グルクロニダーゼ活性阻止率から精度よく求められる3~5)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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