icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床検査36巻9号

1992年09月発行

文献概要

私のくふう

水流循環式染色用ガラスバット

著者: 大谷静治1 佐藤昇志1 池田卓也2 池田真美3

所属機関: 1札幌医科大学中央組織学研究室,第一病理学講座 2札幌医科大学法医学講座 3札幌医科大学中央組織学研究室

ページ範囲:P.1030 - P.1031

文献購入ページに移動
 顕微鏡用組織学標本の染色用ガラスバットは現在,数種類が市販されており,染色目的によって使い分けられている.そのなかでも縦型染色用ガラスバットは最も使用頻度が高く,その種類は2種類ある.HE染色などのような金属の染色カゴが使用できる染色用ガラスバットと,鍍銀染色のように金属の染色カゴが使用できないような染色のためのミゾ付き染色用ガラスバットがある.このミゾ付き染色バットはバットの両脇にミゾが10か所付いており,スライドグラスが一度に10枚染色できるものである.
 しかし,ミゾ付き染色バットには次のような問題が指摘される.すなわち,スライドグラスを入れた状態では,スライドグラスとスライドグラスの間が仕切られて水が循環しにくくなる.そのために染色液や試薬などの流水水洗の過程が不十分となり,染色ムラなどの原因となる.そして,これを防ぐためには水洗にかける時間を長くするか,何度も水を手で交換しなければならないため,染色の全過程に要する時間や手間が必要以上に多くなるなどの弊害が生じる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?