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雑誌詳細

文献概要

今月の主題 HCV 話題

医療従事者のC型肝炎ウイルス感染

著者: 清澤研道1

所属機関: 1信州大学医学部第2内科

ページ範囲:P.1123 - P.1125

1.はじめに
 後天性免疫不全症候群(AIDS),B型肝炎,C型肝炎は血液を介して感染することから医療従事者にとって感染リスクの高い疾患である.なかでもウイルス肝炎は本邦では患者数が約300万人と多く,入院,外来を問わずどこの医療機関においても治療を受けている患者がみられる.また病気の性格上,肝機能検査など血液採取による検査が高頻度である,したがって医療従事者は患者血液あるいは分泌物に接する機会が多く,それだけ感染の機会も多い.
 三重大学病院における医療従事者のB型劇症肝炎事件を契機として医療機関内のB型肝炎の予防については対策が確立した感がある.一方,C型肝炎に関しては予防抗体・ワクチンがなく,いまだ確立した予防法がないのが現況である.筆者の経験と文献に基づき医療従事者のC型肝炎ウイルス感染の実態と対応につき述べる.

掲載雑誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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