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文献詳細

雑誌文献

臨床検査37巻11号

1993年10月発行

文献概要

特集 ロボティクスと臨床検査 Ⅰ.総論

1.ロボティクス展望

著者: 菊地眞1

所属機関: 1防衛医科大学校医用電子工学講座

ページ範囲:P.10 - P.15

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はじめに
 今日では,ほとんどの自動化された製造作業や検査工程は,あらかじめ定められた機能を実行するように設計された専用システムによって行われている.しかし,いわゆる"ハードオートメーションシステム"と呼ばれるこのようなシステムでは作業の柔軟性に欠けるため,現在ではさまざまな作業環境で多様な機能を発揮するロボットに強い関心が集まりつつある.
 ロボットは,チェコ語で労働を意味する"robota"という言葉からきている.Webster辞典によれば,ロボットは"本来は人間のものであるような機能を遂行する自動装置"と定義されているが,このような定義では,洗濯機もロボットであるということになりかねない.さらに産業用ロボットに関してアメリカ・ロボット協会では"ロボットとは,さまざまな作業を行うために運動をプログラムして,材料,部品,道具や特殊な装置を動かすように設計された再プログラム可能な多機能マニピュレータである"と定義されている.つまりロボットは,種々の作業が実行できるように外界センサを有した再プログラム可能な汎用マニピュレータと言うことができ,前述したハードオートメーションシステムとの差異は知能(intelligence)を内蔵するか否かにかかってくる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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