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特集 ロボティクスと臨床検査 Ⅰ.総論
2.検査用ロボット
著者: 小澤恭一1
所属機関: 1前・日立製作所那珂工場バイオメディカルセンター
ページ範囲:P.16 - P.19
文献購入ページに移動"検査用ロボット"という題をいただいたが,そういう名前に該当する物が市販されているわけではないから,"いわゆるロボット"が臨床検査の場で現在どのように使われており,これからどのように使われていくのかについて論ずること,と解釈したい.しかし,"ロボティクスと検査業務"という項も他にあるので,ここでは,どんなロボットがあって,どのように使われており,どのように使われたらよいか,そして,使おうとするときに,あるいは,使った場合に,どのような問題があり,どのような利益が得られるか,などについて述べたい.このことについてはほかにまとめたものがあるので参照されたい1).
さて,上に"いわゆるロボット"と書いたが,これはロボットという言葉の意味にちょっとこだわりを持っているということを表現したかったからである.実際,ロボットという言葉の定義は難しいものであって,作る立場,使う立場などによって,それぞれ異なった意味や定義を持っている.これらについて,今,論ずるわけにはいかないので他に譲ることにして,ここでは,産業用に使われているロボットと同じようなもの,"いわゆるロボット"をロボットであるとして先に進むこととする.
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