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文献詳細

雑誌文献

臨床検査37巻12号

1993年11月発行

文献概要

TOPICS

ガストリノーマ

著者: 今村正之1

所属機関: 1京都大学第一外科

ページ範囲:P.1262 - P.1263

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 1955年にZollingerとEllisonが,難治性消化性潰瘍が数回の胃切除でも胃空腸吻合部に発生し胃全摘が必要となった2例において,膵の腫瘍の存在に注目し消化性潰瘍を発生させるホルモンを分泌している可能性を推測した報告をした(Zol-linger-Ellison症候群).
 5年後にGregoryらは,膵腫瘍がガストリンを分泌するガストリノーマであることを証明し,本症候群の本体が明らかとなった.この事実の歴史的意義は,膵の内分泌腫瘍がインスリノーマのみであると信じられていた時代に衝撃をもたらし,以後消化管ホルモン産生腫瘍が続々と見つかる契機となったことにある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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