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文献詳細

雑誌文献

臨床検査37巻13号

1993年12月発行

文献概要

トピックス

可溶型CD 8の上昇と慢性肝疾患

著者: 石山業弘1

所属機関: 1杏林大学第三内科

ページ範囲:P.1377 - P.1379

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 末梢血中のCD 4(helper/inducer),CD 8(sup-pressor/cytotoxic)抗原陽性T細胞数の測定のみならず,その活性化の指標として近年,血清中のフリーの可溶型CD 4(soluble serum CD 4, sCD 4)および可溶型CD 8(soluble serum CD 8, sCD 8)の測定が可能となってきており,その臨床的有用性が検討されつつある.例えば,sCD 8については伝染性単核球症で著増することが明らかにされた.そこで,B型およびC型のウイルス性慢性肝疾患について,sCD 4, sCD 8(米国T ce11 Diagnostics社製のELISA法キット,Cell Free T4&T8キット)の検討を,本学臨床病理中原一彦教授,同中央臨床検査部の前川博行先生の協力を得て行った.
 図1のように,sCD 4は肝機能正常者(normal control;NC)群の10.9±4.1U/ml(mean±SD)に対して(ここでは基準値として網かけで示した),B型慢性肝炎(B-CH),B型肝硬変(B-LC),C型慢性肝炎(C-CH),C型肝硬変(C-LC)群はいずれも,NC群と同等であった.しかし,sCD8についてはNC群の149.3±42.1U/mlに対して,いずれも有意に著明な高値を示した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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