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学会だより 第12回腫瘍マーカー研究会
進展著しい癌遺伝子関連検査
著者: 大竹皓子1
所属機関: 1慶應義塾大学病院中央臨床検査部
ページ範囲:P.252 - P.252
文献購入ページに移動 第12回腫瘍マーカー研究会は1992年9月28日に大阪国際交流センターにおいて開催され,研究会の運営には兵庫医科大学第三内科の東野一弥教授が当たられた.本研究会は,1980年に元慶応大学外科教授の阿部令彦先生や元金沢大学内科教授の服部信先生らが発起人となって発足した会で,日本癌学会の開催地でその前日に開かれる.日程は1日だけなので,タイムテーブルは研究テーマごとの構成となっており,専門性が強い.また,参加者は臨床家がほとんどで,演題も悪性腫瘍の血清学的診断の可能性を追求する内容のものが多い.
ここ数年間の特色としては,糖鎖関連抗原を認識する新しいモノクローナル抗体の開発と,その臨床応用の有用性を紹介するものが多かった.そして,この研究会で話題となったものは,直ちに臨床検査に取り入れられてきたことからも,本研究会の歩みは腫瘍マーカー検査の歴史を象徴していると言っても過言ではない.だが,今年の研究会の内容は,これからの腫瘍マーカー検査の方向転換を示唆しているように感じられた.花形であった糖鎖抗原に変わって癌遺伝子に関する演題が目だったことである.
ここ数年間の特色としては,糖鎖関連抗原を認識する新しいモノクローナル抗体の開発と,その臨床応用の有用性を紹介するものが多かった.そして,この研究会で話題となったものは,直ちに臨床検査に取り入れられてきたことからも,本研究会の歩みは腫瘍マーカー検査の歴史を象徴していると言っても過言ではない.だが,今年の研究会の内容は,これからの腫瘍マーカー検査の方向転換を示唆しているように感じられた.花形であった糖鎖抗原に変わって癌遺伝子に関する演題が目だったことである.
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