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胎児性脳特異蛋白GP68
著者: 秋元治朗1
所属機関: 1東京医科大学脳神経外科
ページ範囲:P.299 - P.300
文献購入ページに移動1.はじめに
癌化に伴う胎児性形質の再発現という概念が普及し,いわゆる癌胎児性抗原が悪性形質のマーカーとして癌の臨床に重要なものとなっている.中枢神経系腫瘍のなかにも悪性腫瘍としての臨床像を呈するものが多いが,まだ有用な胎児性抗原は見いだされていない.
GP68蛋白は,マウス脳において胎生11日から14日の間にのみ特異的に発現する,分子量68kDAのシアロ糖蛋白である1).この蛋白に対する抗血清を作製し,脳腫瘍における胎児性蛋白の発現有無を検討した.
癌化に伴う胎児性形質の再発現という概念が普及し,いわゆる癌胎児性抗原が悪性形質のマーカーとして癌の臨床に重要なものとなっている.中枢神経系腫瘍のなかにも悪性腫瘍としての臨床像を呈するものが多いが,まだ有用な胎児性抗原は見いだされていない.
GP68蛋白は,マウス脳において胎生11日から14日の間にのみ特異的に発現する,分子量68kDAのシアロ糖蛋白である1).この蛋白に対する抗血清を作製し,脳腫瘍における胎児性蛋白の発現有無を検討した.
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