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文献詳細

雑誌文献

臨床検査37巻3号

1993年03月発行

文献概要

研究

肺癌細胞診標本からのもどしセルブロック法の有用性の検討

著者: 森谷浩史1 渋谷広子1 比佐純孝1 木村和衛1 富田健2 松川明2

所属機関: 1福島県立医科大学放射線科 2福島県保健衛生協会

ページ範囲:P.321 - P.323

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 組織診の確定している肺癌17症例について術前の細胞診塗抹標本から"もどしセルブロック法"を行い,組織標本を作製した.その結果,12検体で組織診と矛盾しない良好なセルブロック標本が作製できた.本法の実施には塗抹標本上に剥離可能な細胞集塊が存在していること,剥離した細胞集塊を手技中に破砕,挫滅させないことが必要であった.腫瘍細胞が孤立散在性に存在する標本(喀痰標本など)や脆弱な腫瘍塊(小細胞癌など)では作製が困難であった.本法は塗抹標本上の任意の腫瘍塊から組織標本を作製できる手技であり肺癌診断において実利性が期待できる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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