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文献詳細

雑誌文献

臨床検査37巻6号

1993年06月発行

文献概要

今月の主題 甲状腺の検査 話題

T3レセプター

著者: 三橋知明1

所属機関: 1東京大学医学部第三内科

ページ範囲:P.656 - P.657

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1.はじめに
 甲状腺ホルモン受容体は細胞核内に存在するホルモン依存性転写因子である.すなわち,甲状腺ホルモン受容体は甲状腺ホルモン(T3)という細胞外からのシグナルを受容し,ほかの情報伝達系と相互作用しつつ,標的遺伝子のプロモーター領域の甲状腺ホルモン反応性DNA配列に結合し,標的遺伝子の発現を転写段階で調節している.この甲状腺ホルモン作用の基本的概念は甲状腺ホルモン受容体のクローニング1,2)により実証されたが,その後に得られた知見により甲状腺ホルモン作用の全体像はきわめて複雑であり,多くの情報伝達系と密接な相互作用を行っていることが明らかにされつつある(図1).

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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