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文献詳細

雑誌文献

臨床検査37巻6号

1993年06月発行

文献概要

TOPICS

短時間でできる毒性検査

著者: 一色賢司1 西本普喜子2 山庄司志朗2

所属機関: 1農林水産省食品総合研究所 2キング醸造中央研究所

ページ範囲:P.679 - P.680

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 近年,食品,医薬品あるいは化粧品などの安全性や毒性に関する情報を効率的に得るために,ヒト細胞を含めた各種培養動物細胞を用いる毒性試験が行われるようになった.培養動物細胞を用いる研究手法は,動物実験に伴う膨大な経費や時間を削減できるうえ,再現性や定量性が向上することもあって動物実験の代替や縮小への貢献が期待されている.これまでに報告された方法では,細胞膜の損傷,酵素活性や代謝活性などの細胞機能毒性,高分子合成能,あるいは細胞増殖能の低下などを指標として,細胞毒性を検出している.
 われわれは,ビタミンK3(メナジオン)存在下での細胞の過酸化水素生成能を指標とする化学発光法により,生育状況を迅速に観察する手法を開発し,新たな細胞毒性試験法としての応用を試みた1).図1にその原理を示した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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