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今月の主題 粘膜免疫と臨床検査 粘膜組織の検査
組織粘液染色法の適応
著者: 佐藤明1 坂本穆彦1
所属機関: 1東京大学医学部病理学教室
ページ範囲:P.765 - P.770
文献購入ページに移動 組織における粘液染色陽性像は,大きく分けて上皮性粘液,細胞外被,間葉系組織の基質に観察できる.組織化学的には,アルシアンブルー―PAS二重染色などにより,酸性基を染め出せる酸性ムコ物質と,染め出せない中性ムコ物質に分けられる.さらに酸性ムコ物質は,HID―アルシアンプルー染色などにより,シアル酸を有するシアロムチンと硫酸基を有するスルポムチンに分けられる.近年,酵素を利用した方法,レクチン染色さらには糖鎖に対する抗体による免疫組織化学的染色により,ムコ物質に含まれる糖鎖構造の一部が染色でき,切片上でも糖鎖の解析や細胞種に特異な糖鎖を同定できるようになった.〔臨床検査37(7):765-770,1993〕
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