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文献詳細

雑誌文献

臨床検査37巻7号

1993年07月発行

文献概要

TOPICS

輸血後GVHD

著者: 高橋孝喜1

所属機関: 1東京大学医学部附属病院輸血部

ページ範囲:P.796 - P.797

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 輸血後GVHDは,輸血血液中の供血者リンパ球が患者組織を攻撃・破壊する病態である.GVHDは移植片対宿主病(graft versus host dis-ease)の略で,"拒絶"とは逆向きの反応である.免疫不全状態にない症例にも発症することが明らかになり,従来,"術後紅皮症"と言われたものの多くが本症と考えられる.有効な治療法がなく,現在も年間100例以上が死亡していると推定される.
 予防法として,自己血輸血や輸血血液の事前放射線照射は有効だが,白血球除去フィルターの使用や新鮮血を保存血に変えることのみでは不十分である.予防策を広く実施する必要があり,その前提に輸血をするすべての医師に関心を持っていただくことが重要である.以下に本症の病態・最近の知見を要約する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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