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文献詳細

雑誌文献

臨床検査38巻11号

1994年10月発行

文献概要

特集 ホルモンと生理活性物質 各論 1.視床下部ホルモン系

3) TRH

著者: 入内島德二1 森昌朋2

所属機関: 1群馬大学医学部内分泌内科 2群馬大学医学部第1内科

ページ範囲:P.66 - P.68

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生合成・分泌・機能
 1.生合成,代謝
 甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン(thyrotropin-releasing hormone; TRH)は視床下部室傍核においてTRHの前駆体であるプレプロTRHから生成される.ヒトプレプロTRH遺伝子は3個のエキソンと2個のイントロンから成る.第1エキソンはプレプロTRH DNA 5′側のCAP siteで始まる転写開始部位をコードし,第2エキソンはシグナルペプチドを含む部位をコードし,さらに第3エキソンは6個のTRH前駆体配列(Gln-His-Pro-Gly)と3′側のポリA部位をコードしている(図1).
 この6個のTRH前駆体配列は各々塩基性アミノ酸対であるLys-ArgまたはArg-Argにより挟持されており,このアミノ酸対を認識するプロテアーゼにより分解され切り出された後,N端Gln残基側はシクラーゼによりPyroGluを形成し,C端側はカルボキシペプチターゼにより順次消化され,pGlu-His-Pro-Gly(TRH-Gly)となる.このTRH-Glyはα-amidating enzymeの作用によりTRH (pGlu-His-ProNH2)に変換される.そして最終的にpGluペプチダーゼにより代謝され,種々の生理活性を有するサイクロ(His-Pro)となる(図2).

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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