文献詳細
文献概要
トピックス
ハイブリッドステロイド
著者: 千葉仁志1 小林邦彦1
所属機関: 1北海道大学医学部附属病院検査部
ページ範囲:P.90 - P.90
文献購入ページに移動 ハイブリッドステロイドとは,糖質コルチコイドの特徴である17α―水酸基とミネラルコルチコイドの特徴の18―水酸基または18―オキソ基を併せ持つコルチコイドの総称であるが,一般には18―ヒドロキシコルチゾルと18―オキソコルチゾルの二者を指す.前者は遊離型のままで,後者は主にテトラヒドロ体として尿中に排泄されるが,いずれも正常者の尿中には少ない(18―ヒドロキシ体:114±61nmol/日(mean±SD),テトラヒドロ18―オキソ体:11.9±4.7nmo1/日)1).
ハイブリッドステロイドが尿中に増加する疾患は,副腎皮質腺腫による原発性アルドステロン症(18―ヒドロキシ体:159~7,290nmol/日1),836~7,460nmol/日2),テトラヒドロ18―オキソ体:45~3,160nmol/日1)と常染色体優性遺伝性疾患である糖質コルチコイド反応性アルドステロン症(18―ヒドロキシ体:297~5,168nmol/日;テトラヒドロ18―オキソ体:120~888nmol/日3))の2つである.特発性アルドステロン症や続発性アルドステロン症ではハイブリッドステロイドは増加しないので,スクリーニング検査として意義が大きい.
ハイブリッドステロイドが尿中に増加する疾患は,副腎皮質腺腫による原発性アルドステロン症(18―ヒドロキシ体:159~7,290nmol/日1),836~7,460nmol/日2),テトラヒドロ18―オキソ体:45~3,160nmol/日1)と常染色体優性遺伝性疾患である糖質コルチコイド反応性アルドステロン症(18―ヒドロキシ体:297~5,168nmol/日;テトラヒドロ18―オキソ体:120~888nmol/日3))の2つである.特発性アルドステロン症や続発性アルドステロン症ではハイブリッドステロイドは増加しないので,スクリーニング検査として意義が大きい.
掲載誌情報