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文献詳細

雑誌文献

臨床検査38巻11号

1994年10月発行

文献概要

特集 ホルモンと生理活性物質 各論 6.副腎皮質ホルモン系

1)コルチゾール

著者: 柳瀬敏彦1 名和田新1

所属機関: 1九州大学医学部第3内科

ページ範囲:P.118 - P.121

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生合成・分泌・機能
 1.生合成
 コルチゾール(cortisol)は副腎皮質において合成されるが,その合成分泌は下垂体ACTHにより促進的調節を受けている.副腎におけるステロイド合成経路の概略を図1に示すが,ここでは主にコルチゾール合成について言及する.
 コレステロール(cholesterol)からコルチゾール合成に至る経路には4つのチトクロームP450(P450scc,P45017α,P450c21,P45011β)および3β-HSD(3β-hydroxysteroid dehydrogenase)の5つの酵素が関与する.すべてのステロイドホルモンの合成はミトコンドリアにおけるコレステロールのP450sccによる側鎖切断反応に始まり,その結果,プレグネノロン(pregnenolone;P5)が形成される.P5は小胞体へ移行し,P45017αにより17α-水酸化反応を受け17α-hydroxypregnenolone (17 OHP5)が生成される.さらにP5および17OHP5は3β-HSDによりそれぞれプロゲステロン(progesterone; P4)および17α-hydroxyprogesterone (17OHP4)に転換される.17OHP4は小胞体のP450c21,により11-deoxycortisol(S)に転換され,Sは再度ミトコンドリアに移送された後,最終的にP45011βによりコルチゾールが生成される.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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