文献詳細
文献概要
特集 ホルモンと生理活性物質 各論 6.副腎皮質ホルモン系
4)11-デオキシコルチゾール
著者: 西村元伸1 田村泰2
所属機関: 1国立佐倉病院内科 2千葉大学医学部第2内科
ページ範囲:P.130 - P.131
文献購入ページに移動1.産生および機能
副腎皮質束状層では糖質コルチコイドであるコルチゾール(cortiso1;F)が主に産生されるが,11-デオキシコルチゾール(11-deoxycortiso1;S)はその前駆物質であり,図1に示すとおり17-ヒドロキシプロゲステロンが21-ヒドロキシラーゼにより代謝されて合成され,さらに11β-ヒドロキシラーゼにより代謝されコルチゾールに変換される.
Sの糖質コルチコイド,あるいは鉱質コルチコイドとしての活性はコルチゾール,アルドステロンに比べはるかに弱く,生理活性物質としての存在意義はあまりないが,ステロイド合成の中間代謝産物として副腎皮質酵素欠損症の診断,またメトピロンテストの評価においてその測定意義は大きい.
掲載誌情報