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文献詳細

雑誌文献

臨床検査38巻11号

1994年10月発行

文献概要

特集 ホルモンと生理活性物質 各論 7.副腎髄質ホルモン系

3) VMA, HVA

著者: 金子道夫1

所属機関: 1筑波大学医学専門学群臨床医学系小児外科

ページ範囲:P.150 - P.152

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生合成・分泌・機能
 バニルマンデル酸(vanilmandelic acid;VMA),ホモバニリン酸(homovanillic acid;HVA)はカテコールアミンの尿中分解産物である.カテコールアミンの生合成・分泌などの詳細については7.1)(146ページ)を参照されたい.
 カテコールアミンはチロシン→ドーパ→ドーパミン→ノルエピネフリン→エピネフリンの順で合成されて行く.これらカテコールアミンの分解経路はいくつかあるが,主要な代謝の様式として,カテコール-O-メチルトランスフェラーゼ(COMT)により,カテコールがメチル化されてメトキシとなり,またモノアミンオキシダーゼ(MAO)により,アミノ基が酸化されて代謝される.交感神経節や副腎髄質にはこれらのカテコールアミン分解酵素が含まれ,分泌顆粒はこれらの酵素によるカテコールアミンの分解を防ぐ働きがある.COMTは肝,腎細胞の細胞質に特に多く含まれ,2価の陽イオンとメチル基供給源としてS-adenosylmethionineを必要とする.流血中のカテコールアミンはこの酵素で代謝され,生理学的に不活性なメチル体になる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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