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文献詳細

雑誌文献

臨床検査38巻11号

1994年10月発行

文献概要

特集 ホルモンと生理活性物質 各論 8.性腺ホルモン系

4)プレグナンジオール,プレグナントリオール

著者: 小原満雄1 伊吹令人1

所属機関: 1群馬大学医学部産科婦人科学教室

ページ範囲:P.175 - P.177

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生合成・分泌・機能
 1.生合成・分泌
 プレグナンジオール(pregnanediol, 5β-プレグナン-3α,20α-ジオール;以下P2)は,黄体,胎盤,副腎皮質,睾丸などで生合成されるプロゲステロンの主要尿中代謝産物である.主に肝臓の5β―ヒドロゲナーゼと3α-および20α-ヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼにより生成する(図1).プロゲステロンは,グルクロン酸と結合し水溶性に転換されて,尿や便,胆汁中に排泄される.産生されたプロゲステロンの約10~20%がP2として尿中に排泄される.また,プロゲステロンの約10%は大便中に,約30%は胆汁中に排泄される.胆汁中に排泄されたプロゲステロンは腸管から再吸収されて肝臓に入り,ここで再び代謝され,一部は再び胆汁に入り(腸肝循環),最終的には完全に代謝されて尿か便に排泄される.妊娠時には,胎盤で産生されるプロゲステロンは母体,胎児に移行する.母体では主に肝臓で代謝されP2となって尿中に排泄されるが,胎盤からのプロゲステロンの産生量に従ってP2値は妊娠経過とともに増量し,妊娠36週で最高値に達し,以後は漸減する(図2)1)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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