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文献詳細

雑誌文献

臨床検査38巻11号

1994年10月発行

文献概要

特集 ホルモンと生理活性物質 各論 9.膵ホルモン系

1)インスリン

著者: 橋本尚武1 牧野英一2

所属機関: 1千葉大学医学部内科学第2 2千葉大学医学部内科

ページ範囲:P.188 - P.191

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生合成・分泌・機能
 1.生合成
 インスリン(insulin)は21個と30個のアミノ酸から成るA鎖とB鎖がA7―B7, A20―B19の2か所のシステイン間にS-S結合した分子量約5,700のペプチドホルモンである.A鎖内には別にA6―A11間にもう1つのS-S結合が存在する.その生合成は膵ランゲルハンス島細胞内で行われるが,その過程は他の分泌蛋白質と同様DNAの情報からmRNAに伝えられ,前駆体から蛋白分解のプロセッシングを受けて合成される(図1).
 ヒトインスリン遺伝子は第11染色体短腕上にあり,約1430塩基対で3つのエクソン,2つのイントロンから成る.インスリンのmRNAは粗面小胞体で翻訳され110個のアミノ酸から成る分子量約11,500のプレプロインスリンが合成され,すぐにN末端の23個のプレペプチドであるアミノ酸がとれプロインスリンとなる(図2).

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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