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文献詳細

雑誌文献

臨床検査38巻11号

1994年10月発行

文献概要

特集 ホルモンと生理活性物質 各論 14.カリクレイン―キニン―プロスタグランジン系

2)プロスタグランジン,プロスタサイクリン

著者: 尾股健1 阿部圭志1

所属機関: 1東北大学医学部第2内科

ページ範囲:P.252 - P.254

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生合成・分泌・機能
 1.生合成
 アラキドン酸は,酸素添加反応で始まる一連の酵素反応により,エイコサノイド(eicosanoids)と総称される数多くの化合物に変換される.生成物にはプロスタグランジン(prostaglandin; PG)およびその関連物質であるプロスタイサイクリン(prostacyclin;PGI2),トロンボキサンA2(thromboxane A2; TXA2),ロイコトリエン(leukotriene; LT),エポキシエイコサトリエン酸(epoxyeicosatorienoicacid;EET),ヒドロキシエイコサテトラエン酸(hydroxyeicosatetraenoic acid;HETE)などの生理活性物質がある.これらの生理活性物質は,臓器や組織に特異性のある生理活性を発現し,種々の生理現象や病態にかかわっている.
 これらのエイコサノイドは細胞膜を構成しているリン脂質から,各種の刺激によって遊離されるアラキドン酸を主な基質として生合成される.アラキドン酸はホスホリパーゼA2とC (phospholipase A2とC)の作用を受けて遊離される.遊離されたアラキドン酸はさらにシクロオキシゲナーゼ(cyclooxygenase)によって中間体であるPGG2,PGH2を経てPGD2,PGE2, PGF2α,PGI2,TXA2などに代謝される.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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