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文献詳細

雑誌文献

臨床検査38巻11号

1994年10月発行

文献概要

特集 ホルモンと生理活性物質 各論 15.その他

8)オステオクラストアクチベーティングファクター

著者: 杉本利嗣1 千原和夫1

所属機関: 1神戸大学医学部第3内科

ページ範囲:P.279 - P.281

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生合成・分泌・機能
 1.生合成
 1972年,Hortonらはヒトの末梢血白血球をphyto-hemagglutininなどのレクチンで刺激すると,その培養上清中に強力な骨吸収活性が検出されることを見いだした1).この培養上清中に含まれる物質は破骨細胞を刺激することによって骨吸収を促進することからオステオクラストアクチベーティングファクター(osteoclast-activating factor; OAF,破骨細胞活性化因子)と名付けられた.
 OAFは高Ca血症を呈した多発性骨髄腫や悪性リンパ腫の成因に関与していることが示され,また,当初単一のリンホカインと考えられていたため,その精製が注目されていた.ところがその後の遺伝子工学の目覚ましい進歩により種々のサイトカインが単離,同定され,リコンビナントの純品を用いた検討により,OAFは実は複数の骨吸収促進因子の集合体であることが明らかとなってきた.したがって今日ではOAFは活性化された免疫担当細胞が産生する骨吸収活性を有するリンホカインやモノカインの総称と考えられている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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