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文献詳細

雑誌文献

臨床検査38巻12号

1994年11月発行

文献概要

今月の主題 超音波検査―最近の進歩 話題

泌尿器領域のコントラスト法

著者: 石橋忠司1

所属機関: 1東北大学医学部放射線科

ページ範囲:P.1318 - P.1319

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1.はじめに
 1968年Gramiakが末梢静脈からの超音波造影を示唆して以来,心大血管系の超音波造影を中心に熱心な研究がなされてきたが,CT,MRIをはじめとする放射線医学の造影検査の占める重要性と比較して,超音波検査での造影法の開発,意義はいまだに十分とはいえない.これは,ヨード造影剤などとは異なり,安定した薬剤として経静脈的に投与できないからである.多くの超音波造影剤では肺の毛細血管を通過できず,左心系やその末梢の臓器の造影ができないのである.現在開発治験中の超音波造影剤(galactose/fatty acidentrapped microbubble=Levovist)もカラードプラ用であり,泌尿器科領域での充実性臓器の造影には不十分と考えられている.
 現在使用可能な方法は,肝臓で行われるようになった経カテーテル的に炭酸ガスのmicrobub-buleを用いて造影する方法1,2)である.われわれが1992年北米放射線学会(RSNA)でこの領域でいちはやく報告して以来,最近,腎臓,膀胱でも使用されるようになってきた.この超音波造影の方法と結果ならびに症例を提示する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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