文献詳細
文献概要
今月の主題 敗血症 話題
エンドトキシンショックと一酸化窒素
著者: 赤池孝章1
所属機関: 1熊本大学医学部微生物学教室
ページ範囲:P.1423 - P.1425
文献購入ページに移動1.はじめに
1980年代後半から1990年代初頭にかけて,生体内において一酸化窒素合成酵素(nitric oxidesynthase;NOS)によりL―アルギニンを基質としてL―シトルリンを生成する過程で産生される一酸化窒素(NO)が,血管内皮細胞由来の血管弛緩因子として血管系において重要な血流調節作用を発揮していること,さらに,神経情報伝達物質の1つとして作用していることが明らかにされた1).また,活性化マクロファージによる感染防御反応において,病原性細菌,真菌および腫瘍細胞に対して細胞増殖抑制作用を発揮していることも報告されている2,3).
一方,敗血症,エンドトキシンショックなどにおいては,NOが生体内で過剰に産生され,その血管弛緩作用に伴った低血圧,ショックが誘発されていることが明らかにされてきた4,5).
1980年代後半から1990年代初頭にかけて,生体内において一酸化窒素合成酵素(nitric oxidesynthase;NOS)によりL―アルギニンを基質としてL―シトルリンを生成する過程で産生される一酸化窒素(NO)が,血管内皮細胞由来の血管弛緩因子として血管系において重要な血流調節作用を発揮していること,さらに,神経情報伝達物質の1つとして作用していることが明らかにされた1).また,活性化マクロファージによる感染防御反応において,病原性細菌,真菌および腫瘍細胞に対して細胞増殖抑制作用を発揮していることも報告されている2,3).
一方,敗血症,エンドトキシンショックなどにおいては,NOが生体内で過剰に産生され,その血管弛緩作用に伴った低血圧,ショックが誘発されていることが明らかにされてきた4,5).
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