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文献詳細

雑誌文献

臨床検査38巻13号

1994年12月発行

文献概要

今月の主題 敗血症 話題

エンドトキシンショックに対する緊急治療

著者: 木村裕之1 相川直樹1

所属機関: 1慶應義塾大学医学部救急部

ページ範囲:P.1430 - P.1432

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1.はじめに
 エンドトキシンショックは,狭義にはグラム陰性桿菌の菌体内毒素(エンドトキシン)により起こるショックを意味するが,血中からエンドトキシンが証明されなくても重症感染症では同様の病態がみられる.これらの病態は敗血症性ショック,細菌性ショックとも言われるが,筆者は感染性ショック(septic shock)と称している1)
 感染症に対する過剰あるいは異常な生体反応が病態の主要因であり,各種のケミカルメディエーターネットワークが関与した細胞障害2,3)から高率に多臓器不全(multiple organ failure;MOF)を合併する.腫瘍壊死因子(tumor necrosis-factor; TNF)やインターロイキン-1(IL-1)などのサイトカイン,好中球エラスターゼ,一酸化窒素(nitric oxide; NO)などがその病態に重要な役割を果たしている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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