icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床検査38巻2号

1994年02月発行

文献概要

研究

酵素法による血清および尿中カルシウム測定法の開発とその日常検査への応用

著者: 中恵一1 下條信雄1 尾崎幸男2 巽典之2 谷口健3 清水浩3

所属機関: 1大阪市立大学医学部臨床検査医学 2大阪市立大学附属病院中央臨床検査部 3小野薬品工業株式会社試薬部試薬研究室

ページ範囲:P.249 - P.254

文献購入ページに移動
 α-アミラーゼ(ブタ膵由来)を用いた血清あるいは尿中カルシウムの測定法に対して,詳細な検討を行った.本法はα-アミラーゼに結合するカルシウムをBAPTA〔1,2-bis(o-aminophenoxy) ethane-N,N,N',N-tetra-aceticacid〕でキレートして活性を抑制したところに,検体としてカルシウムを含む試料を添加し,アミラーゼが再活性化するのを測定するものである.アミラーゼ活性と添加されたカルシウム量は0~50mg/dlの範囲で直線関係が得られた.また,再現性も良好であった.従来法であるo-CPC(オルトクレゾールフタレイン・コンプレクソン)法と比較してやや高値を与えたが,その理由はむしろ除蛋白を省略したo-CPC法が蛋白の干渉で低値になっていることが原因と考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?