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文献詳細

雑誌文献

臨床検査38巻3号

1994年03月発行

文献概要

今月の主題 周術期の検査 話題

エンドトキシン結合蛋白―特にsCD 14

著者: 稲田捷也1 遠藤重厚2 山下尚彦3

所属機関: 1岩手医科大学細菌学教室 2岩手医科大学高次救急センター 3岩手医科大学細菌学教室,特殊免疫研究所

ページ範囲:P.341 - P.344

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 エンドトキシンはエンドトキシンショックなどの重篤な生体反応を惹起する.これにはエンドトキシンがマクロファージや血管内皮細胞に作用し,サイトカインを産生することが重要である.エンドトキシンは最初にLPS結合蛋白(LBP)に結合し,次にマクロファージのmCD14に結合するか,LPS-sCD14結合物が血管内皮細胞に結合する.一方,sCD14はLPS-LBPのマクロファージへの結合を抑制する.sCD14はマクロファージや顆粒球から種々の炎症刺激で遊離すると考えられるが,特に多臓器不全では高値を示す.このことは,生体反応が亢進していること,エンドトキシンに対する生体の反応性がたかまっていることを意味しよう.〔臨床検査38: 341-344,1994〕

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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