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文献詳細

雑誌文献

臨床検査38巻3号

1994年03月発行

文献概要

今月の主題 周術期の検査 話題

術後のMRSA腸炎

著者: 品川長夫1

所属機関: 1名古屋市立大学医学部第一外科

ページ範囲:P.345 - P.348

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 術後MRSA腸炎は,胃切除術などの消化管手術後に多くみられる.術後2~5日から激烈な下痢で始まり,治療開始が遅れると敗血症にまで進行することがある重篤な疾患である.手術前に院内のMRSAが患者に定着し,手術侵襲,開腹による腸管麻痺さらに抗菌剤による腸内細菌叢の変動により,腸管内のMRSAが異常増殖し発症する.第3世代セフェム剤ばかりでなく,いかなる抗菌剤でも発症する点に注意すべきである.バンコマイシンの経口投与が有効である.〔臨床検査38:45-348,1994〕

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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