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キメラ抗体
著者: 三浦直行1
所属機関: 1秋田大学医学部生化学第一
ページ範囲:P.475 - P.477
文献購入ページに移動1.抗体の構造と抗体遺伝子
5種ある抗体クラスのうちでもIgGが一般的であるので,それを説明する(図1―A).IgGは分子量15万の蛋白でH鎖とL鎖のヘテロ2量体が2個,S-S結合で結ばれてできている.H鎖は1つのV領域と3つのC領域,L鎖は1つのV領域と1つのC領域からできており,各領域は約110個のアミノ酸からなっている.構造的には,Fab部位はV鎖と第lC鎖からなり,Fc部位は第2,第3C鎖からなっている.
X線解析の結果から,抗原結合部位はH鎖とL鎖のV領域の対合により形成されることがわかっている.各鎖の対合領域は3つの対合決定領域(complementarity determining region; CDR)から構成されている.つまり,H鎖の3個のCDR,L鎖の3個のCDRにより抗体の抗原結合特異性が決定されることになる.補体活性化,細胞障害性などの抗体の生物学的機能はFc部位が担っている.
5種ある抗体クラスのうちでもIgGが一般的であるので,それを説明する(図1―A).IgGは分子量15万の蛋白でH鎖とL鎖のヘテロ2量体が2個,S-S結合で結ばれてできている.H鎖は1つのV領域と3つのC領域,L鎖は1つのV領域と1つのC領域からできており,各領域は約110個のアミノ酸からなっている.構造的には,Fab部位はV鎖と第lC鎖からなり,Fc部位は第2,第3C鎖からなっている.
X線解析の結果から,抗原結合部位はH鎖とL鎖のV領域の対合により形成されることがわかっている.各鎖の対合領域は3つの対合決定領域(complementarity determining region; CDR)から構成されている.つまり,H鎖の3個のCDR,L鎖の3個のCDRにより抗体の抗原結合特異性が決定されることになる.補体活性化,細胞障害性などの抗体の生物学的機能はFc部位が担っている.
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