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文献詳細

雑誌文献

臨床検査38巻4号

1994年04月発行

文献概要

研究

血中1,5-アンヒドログルシトール値の変化に対する臨床的研究

著者: 吉川智加男1 中恵一2 下條信雄2 巽典之2

所属機関: 1生登会寺元記念病院内科 2大阪市立大学医学部臨床検査医学

ページ範囲:P.485 - P.488

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 1,5-アンヒドログルシトール(1,5-AG)の臨床的意義を確認するために,糖尿病治療の目的で入院した症例に対し,経日的な血中濃度の測定を実施した.このとき同時にフルクトサミン,ヘモグロビンA1c値の測定を行ったが,治療に対する応答を経日的な変化率でみた場合,これら二者の変化率より1,5-AGの変化率は大きく,0.21μg/ml/日であった.また,血糖コントロールが良好となった後で,尿糖の排泄はまだみられる期間においても1,5-AGの上昇があり,血糖コントロール状態が把握できる指標といえる一方,1,5-AGの代謝について従来説明されてきた理論上の点で矛盾がある.このため,生体内における合成の可能性を含め,代謝モデルについて新しい考察を加えた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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