文献詳細
文献概要
今月の主題 可溶性膜糖蛋白 話題
細胞接着分子と癌転移および炎症の抑制
著者: 神奈木玲児1
所属機関: 1愛知県がんセンター研究所第二病理部
ページ範囲:P.937 - P.941
文献購入ページに移動1.セレクチンファミリーの細胞接着分子
最近,セレクチンファミリーに属する細胞接着分子が注目を集めている.セレクチンファミリーの細胞接着分子はいずれも,相手側の細胞の糖鎖に結合することによって細胞接着を引き起こす.このファミリーには,E-セレクチン,P-セレクチン,L-セレクチンの3種類の分子が属する.
E-セレクチンは別名をELAM-1(endothelial leukocyte adhesion molecule-1),CD 62 Eなどとも言い,血管内皮細胞がIL-1β,TNFαなどの炎症性サイトカインで刺激された際に合成され,4~6時間後に細胞表面に一過性に発現される細胞接着蛋白質である.炎症の際に局所周辺の血管に発現されリガンド糖鎖が陽性の白血球を接着して,白血球の炎症局所への遊走を介助するとされる.
最近,セレクチンファミリーに属する細胞接着分子が注目を集めている.セレクチンファミリーの細胞接着分子はいずれも,相手側の細胞の糖鎖に結合することによって細胞接着を引き起こす.このファミリーには,E-セレクチン,P-セレクチン,L-セレクチンの3種類の分子が属する.
E-セレクチンは別名をELAM-1(endothelial leukocyte adhesion molecule-1),CD 62 Eなどとも言い,血管内皮細胞がIL-1β,TNFαなどの炎症性サイトカインで刺激された際に合成され,4~6時間後に細胞表面に一過性に発現される細胞接着蛋白質である.炎症の際に局所周辺の血管に発現されリガンド糖鎖が陽性の白血球を接着して,白血球の炎症局所への遊走を介助するとされる.
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