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文献詳細

雑誌文献

臨床検査38巻9号

1994年09月発行

文献概要

今月の主題 臨床検査の効率性をめぐって 話題

臨床検査データ交換規約

著者: 里村洋一1

所属機関: 1千葉大学医学部附属病院医療情報部

ページ範囲:P.1044 - P.1045

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1.医療データ通信手順の標準化
 医療機関における情報の電子化が進み,病院の管理情報ばかりでなく,患者の診療データがコンピュータで処理されることが多くなった.将来は,コンピュータ通信による,医療機関相互の患者データ交換が行われるようになって,連携医療がより活発になると予想されているが,そのような例はまだわずかである.一方,医療業務の分業も進んで,さまざまな業務の外部委託が行われるようになった.民間の検査センターで実施されて,医療機関に結果報告される臨床検査はその代表的なものである.臨床検査センターの多くは,早くから業務のコンピュータ化を進めており,内部の業務遂行は効率的に運用されているが,検体の採取や運搬と報告書の提出は人手に頼らざるをえないのが実情である.
 それぞれにコンピュータ化が進んでいるにもかかわらず,それら相互のデータ交換があまり活発でないのは,データの形式や転送手順に統一がなく,データの通信を行おうとすると,そのたびに新たに個々の通信手順とデータ形式を開発しなければならないのが大きな障壁であった.相互通信のための標準規格が整備されない限りこの問題は解決できず,関係者の協調が必要とされてきた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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