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文献詳細

雑誌文献

臨床検査39巻1号

1995年01月発行

今月の主題 糖鎖の異常

総説

糖タンパク質糖鎖の多様性とその生理的意義

著者: 奥山隆1

所属機関: 1中外製薬(株)学術本部

ページ範囲:P.5 - P.17

文献概要

 われわれの生体にはさまざまな構造の糖鎖を結合した糖タンパク質が広く分布する.また同一の糖タンパク質でも,微細に糖鎖構造の異なる数種の分子集団から成る.このような多様性を展望しそれらの生理的意義を理解するために,まず,生体での糖タンパク質の多様な分布を一瞥し,その多様性を適正に把握するための方法論を述べ,またそのような多様性のゆえんである生合成機作をも要約した.これらの糖鎖の機能については,N―グリカンの機能として今日最も確かとみられるポリペプチド部のfoldingとのかかわりを述べ,糖タンパク質の多様性を論ずるうえで最も重要とみられるミクロヘテロジェニティについて考察し,最後に接着分子であるセレクチンリガンドの糖鎖をめぐり,高親和性を持った認識決定群を構築する糖鎖についての新しい視点を紹介した.〔臨床検査39:5-17,1995〕

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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