文献詳細
今月の主題 腫瘍マーカー―最近の進歩
有望な新マーカー
文献概要
従来の肺癌腫瘍マーカーは,喫煙,肺の炎症などによる影響が大きいため,肺癌のスクリーニングとして十分満足できるものではない.血清中のサイトケラチン19フラグメントを測定するシフラ(CYFRA21-1)は,喫煙の影響もみられず,偽陽性率も低い.カットオフ値3.5ng/mlを用いると,肺癌全体でも85%の特異度を示し,診断的感度も57.5%であった.扁平上皮癌では73.1%の検出感度が得られ,非小細胞癌,特に扁平上皮癌の有用なマーカーと言える.〔臨床検査 39:1237-1242,1995〕
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