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文献詳細

雑誌文献

臨床検査39巻12号

1995年11月発行

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トピックス

骨形成因子

著者: 吉川秀樹1

所属機関: 1大阪府立成人病センター

ページ範囲:P.1336 - P.1337

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 1965年,Urist1)により,脱灰骨基質中に発見された骨形成因子(bone morphogenetic pro-tein:BMP)は,in vivoで未分化間葉系細胞を軟骨細胞や骨芽細胞に分化させ,筋肉内に異所性骨形成を誘導する活性物質である.以後,骨基質や骨肉腫からその抽出精製が試みられた.1988年,WozneyらによりBMP-1-4の遺伝子が,次いでBMP-5-8の遺伝子がクローニングされ,BMP-2-8はTGF-βスーパーファミリーに属することが示された2).BMP-2-8は,システインの数(7個)および位置がともに保存されたTGF-βスーパーファミリーに属する分子である(図1).BMP-2の成熟型は,アミノ酸114個の断片がS-S結合ににより二量体となっており,分子量は約30kDaである.BMP-2とBMP-4はもっともアミノ酸相同性が高く(約90%),BMP-5-8は60~70%の相同性を持つサブグループを形成している.BMP-1は,N末端側にプロテアーゼ様ドメインをC末端側にEGF様ドメインを有するBMP-2-8とはまったく異なる分子である2).BMP-2/4のレセプターとしては,現在まで,膜1回貫通型のセリン/スレオニンキナーゼドメインを有する数種の分子(daf-4,CFK-43a,TFR11,ALK-3,6)が単離され,そのシグナル伝達などの解析がなされつつある3)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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