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文献詳細

雑誌文献

臨床検査39巻13号

1995年12月発行

文献概要

今月の主題 臨床検査とQOL 座談会

臨床検査とQOL

著者: 片山善章1 中原一彦2 高木康3 池田康夫4

所属機関: 1国立循環器病センター臨床検査部 2東京大学医学部臨床検査医学 3昭和大学医学部臨床病理学 4慶應義塾大学医学部内科

ページ範囲:P.1419 - P.1429

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 池田(司会) "QOLと臨床検査"という難しいテーマを与えられて,大変悩んでいます.QOLが今どうして話題になってきているのかということを最初に考えますと,ある疾患を治療する場合,今までは治療成績について,何年生きたかとか,何%ぐらいの治癒率が得られたかなどと評価されていたわけです.例えば癌の治療であれば,5年生存率が何%である,という格好です.しかしそもそもいちばん重要なことは,患者さんの苦痛を取り除くことであり,患者さんがいちばん希望する形で治療が行われるということであり,これが医療の原点なのです.
 そこでこの原点に立ち返って考えると,そこにはどうしても患者さんの生活の質,QuaIity ofLife;QOLがあるのです.ですからQOLを簡単に定義すれば,"人間らしく生きるためにどう生活の質を確保するか"ということになると思います.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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