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神経・内分泌・免疫ネットワーク

著者: 菅野純1 広川勝昱1

所属機関: 1東京医科歯科大学医学部感染免疫病理学

ページ範囲:P.1439 - P.1440

 近年,"笑うこと"が入院患者の回復や病状改善を早めるという報告がなされている.これは昔から言われる"病は気から"と類似したことが現象論的にではあるが,科学的に確認されたものと見ることができよう.
 病(やまい)から回復させるのは,正常状態を維持するホメオスターシス機構であり,それは免疫系,内分泌系,および神経系から成っている.それでは,"笑うこと"と内分泌系とはどのようにつながっているのであろうか."笑うこと"は大脳が楽しいと感じることであるが,それによって生じる心地良い気分は最終的には視床下部に作用すると考えられる.視床下部は脳下垂体の指令中枢であり,副腎,甲状腺,性腺などの内分泌臓器の活動を下垂体を介して制御している.また,視床下部は自律神経の活動に強くかかわっている.

掲載雑誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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