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文献詳細

雑誌文献

臨床検査39巻2号

1995年02月発行

文献概要

トピックス

Cyclospora感染症

著者: 松本哲哉1

所属機関: 1東邦大学医学部微生物学教室

ページ範囲:P.226 - P.227

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1.はじめに
 ヒトの長びく水様性下痢の原因として,その形態学的特徴からcoccidian-like bodiesあるいはcyanobacterium-like bodies(CLB)と呼ばれる抗酸性の微生物が重要であるとの報告が1980年代後半から世界各地で相次いだ.この微生物は当初はcyanobacteriumであろうと考えられていたが,Ortegaら1)によってCyclospora属の原虫と同定されるに至った.1953年の時点ですでにIsospora natalensisという名前の原虫が下痢便中に存在したという報告がみられており,形態学的な類似点からこの原虫もCyclosporaと同じものであろうと考えられている2).本稿では,Cyclo-sporaに関するこれまでの報告をもとに,その特徴について述べる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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