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文献詳細

雑誌文献

臨床検査39巻2号

1995年02月発行

文献概要

資料

気管支鏡検査による肺癌診断率の検討

著者: 鐵原拓雄1 大杉典子1 広川満良2 中島正光3

所属機関: 1川崎医科大学附属病院院病理部 2川崎医科大学病理学教室 3川崎医科大学呼吸器内科

ページ範囲:P.247 - P.250

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 組織学的に肺癌と診断された359例において,気管支鏡検査における生検組織診と細胞診の成績を比較検討した.生検組織診および細疱診全体の検出率はそれぞれ74.1%,74.9%,正診率は87.7%.82.4%であった,生検組織診と細胞診を併用した場合の検出率は85.0%であった.多くの検査法を組み合わせることで診断精度の向上がみられたが,6通りの細胞診材料採取方法の中で,特に生検鉗子洗浄液と吸引痰の検出率がよく,この両検査と生検組織診との併用が最も有用(検出率84.1%)と思われた.また,末梢型肺癌である腺癌では生検組織診よりも細胞診のほうが検出率,診断率ともに高く,その診断的価値がうかがえた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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