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ドライケミストリーにおける総カルシウムの新しい比色定量法
著者: 天野芳和1
所属機関: 1富士写真フイルム(株)朝霞研究所
ページ範囲:P.476 - P.478
文献購入ページに移動1.はじめに
血中総カルシウムの測定は,発色剤としてOCPC(o-cresolphthalein complexsone)を用い高アルカリ条件下で比色定量する方法が一般的である1,2).しかし,OCPC法においては,近年その反応系が高pHであるため空気中の炭酸ガスの影響を受け,測定値が低下することが示唆されている3).反応に必要な各試薬を薄膜に含有させ,積層一体化した多層分析フイルムを用いるドライケミストリーにおいても同様な問題が生じる.
今回,新しい比色定量用試薬として,クロロホスホナゾⅢ(chlorophosphonazo-Ⅲ;CPA Ⅲ)を導入した新規の血中総カルシウム測定用多層分析フイルム(商品名:富士ドライケムスライドCa-PⅡ;以下スライドと略す)を開発した.
血中総カルシウムの測定は,発色剤としてOCPC(o-cresolphthalein complexsone)を用い高アルカリ条件下で比色定量する方法が一般的である1,2).しかし,OCPC法においては,近年その反応系が高pHであるため空気中の炭酸ガスの影響を受け,測定値が低下することが示唆されている3).反応に必要な各試薬を薄膜に含有させ,積層一体化した多層分析フイルムを用いるドライケミストリーにおいても同様な問題が生じる.
今回,新しい比色定量用試薬として,クロロホスホナゾⅢ(chlorophosphonazo-Ⅲ;CPA Ⅲ)を導入した新規の血中総カルシウム測定用多層分析フイルム(商品名:富士ドライケムスライドCa-PⅡ;以下スライドと略す)を開発した.
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