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学会だより 遺伝子診療研究会 第1回学術集会
遺伝子診療の将来を見通して発足
著者: 町田勝彦1
所属機関: 1東京慈恵会医科大学臨床検査医学
ページ範囲:P.514 - P.514
文献購入ページに移動 1994年12月10日,遺伝子診療研究会第1回学術集会が,東京虎ノ門のニッショウホールで,河合忠教授(自治医科大学)を会長に開催された.遺伝子技術の臨床医学への応用が浸透して医学そのものが変革を遂げようとしている今日,本研究会が発足した意義は大きくかつ時宜を得ていると言える.初めに河合会長は,"急速に蓄積されつつある膨大な遺伝子研究の成果すべてが人類の保健・福祉・医療に直接役だつとは限らないために,遺伝子関連技術の診療への応用についての発表や討論を行う共通の場を作り,さまざまな現実的問題点を論議することによって将来あるべき姿を見極める必要性を感じて本研究会を設立させた"と明快に本会発足の趣旨を述べられた.そして,本研究会は遺伝子診療関連技術の標準化,臨床への応用,臨床への導入のための倫理的側面の整備などが中心議題になることも強調された.
続く教育講演では,九州大学笹月健彦教授による"内因性遺伝子診断―遺伝性疾患を中心に"の講演が行われ,単因子遺伝病では患者多発家系構成員の白血球DNAから遺伝子マーカーによる連鎖解析法と遺伝子のクローニング技術とによって原因遺伝子の特定ができるようになり,また,多因子疾患においても主遺伝子の異常を持つハイリスク群を特定することが可能になるとのことであった.
続く教育講演では,九州大学笹月健彦教授による"内因性遺伝子診断―遺伝性疾患を中心に"の講演が行われ,単因子遺伝病では患者多発家系構成員の白血球DNAから遺伝子マーカーによる連鎖解析法と遺伝子のクローニング技術とによって原因遺伝子の特定ができるようになり,また,多因子疾患においても主遺伝子の異常を持つハイリスク群を特定することが可能になるとのことであった.
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