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文献詳細

雑誌文献

臨床検査39巻5号

1995年05月発行

文献概要

トピックス

細胞診精度管理とCAP規定

著者: 高橋正宜1

所属機関: 1エスアールエル細胞病理研究所

ページ範囲:P.591 - P.592

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1.細胞診の精度管理
 検体検査の中で生化学検査を柱とする精度管理は外部精度管理,内部精度管理方式がほとんど確立しているのに対し,細胞診のそれは未だ制度として実施されていない.ヒトの悪性腫瘍の診断に直結する細胞診の精度保証(quality assurance;QA)の体制作りが急務であることは,CLIA'88(Clinical Laboratory Improvement Amendments, 1988)にみられる厳しい規制から容易に理解できる.すなわち,検査内容の難易度によって検査部門を3段階に規定しているが,全項目が"high complexy test"に区分されているのが細胞診である.
 Medicareの保証機関であるHCFA(HealthCare Financing Administration)は細胞診の適格認定に最も厳しい条件を課している.すなわち,①検査施設管理者(cytopathologist as director),技術指導者(supervisor),実務者(cytotechnologist)の編成と資格の有無,②熟練度テストの合格,③精度管理の実施,の3点が査定の的となっている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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