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文献詳細

雑誌文献

臨床検査39巻6号

1995年06月発行

文献概要

今月の表紙 臨床細菌検査

Burkholderia pseudomallei

著者: 猪狩淳1

所属機関: 1順天堂大学医学部臨床病理学教室

ページ範囲:P.622 - P.623

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 Burkholderia(Pseudomonas)pseudomalleiとそれによる感染症は,1912年にミャンマー(ビルマ)での患者の病理解剖所見から,WhitmoreとKrishnaswamiによって報告され,翌1913年に原因菌がBacillus mallei (現在はAeudomonasmallei)に多くの点で類似することから,Bacilluspseudomalleiと命名することが提案された1).1992年に藪内らはBurkholderia pseudomalleiと命名することを提案し2),現在はPseudomonas属から離れ,Buzkholderia属に含まれている.
 本菌は極多毛のブドウ糖非発酵性グラム陰性桿菌で運動性がある.グラム染色では菌体の両端が濃染する極染性を示す.発育温度域が広く,42℃でもよく発育する.4℃では発育しない.集落の性状は培地の種類によって多少異なり,HI寒天平板上の集落は36℃,48時間培養では直径約1mm,S型を示すが,72時間後にはR型菌株を示すものがある.マッコンキー寒天平板やデオキシコーレート寒天平板で集落は赤色を呈し,TSI寒天培地の斜面を黄変する.Buzkholderia ce-paciaと誤認しやすい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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