文献詳細
文献概要
今月の主題 赤血球―新しい展開 総説
赤血球酵素異常症の分子機構
著者: 藤井寿一1
所属機関: 1東京女子医科大学輸血部
ページ範囲:P.762 - P.768
文献購入ページに移動 赤血球酵素異常症は,赤血球機能を保つうえで重要な酵素の質的ないし量的な異常により赤血球寿命の短縮をきたす疾患である.その病因のほとんどはミスセンス変異であるが,ナンセンス変異,塩基欠失,塩基挿入ないし異常スプライシングも同定され,遺伝子型と表現型の関係が明らかになっている.今後は異常のない他のアイソザイムの発現を促す方法や,遺伝子治療などの分子異常に基づいた治療法の開発が望まれる.〔臨床検査39:762-768,1995〕
掲載誌情報