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文献詳細

雑誌文献

臨床検査39巻7号

1995年07月発行

文献概要

今月の主題 赤血球―新しい展開 技術解説

PIG-A遺伝子と発作性夜間血色素尿症

著者: 植田悦子1

所属機関: 1大阪大学医学部血液・腫瘍内科

ページ範囲:P.769 - P.773

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 発作性夜間血色素尿症(PNH)血球はPIG-A遺伝子の突然変異によりGPIアンカー前駆体生合成経路が初期段階で停止し,GPIアンカー型蛋白をすべて欠損する.この変異は多能性幹細胞レベルで起こっており,遺伝子上の変異の部位や形に偏りはみられない.PNH血球はクローナルな増殖を示すが必ずしも単一クローンに由来するわけではないことがPIG-Aの解析から示された.PNHが重症再生不良性貧血患者に高率に合併してくることからその関連が注目されているが,PNHと造血不全との関係は今後の研究の進展を待たなければならない.〔臨床検査39:769-773,1995〕

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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