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文献詳細

雑誌文献

臨床検査39巻7号

1995年07月発行

文献概要

今月の主題 赤血球―新しい展開 技術解説

赤血球結合免疫グロブリンの微量検出法

著者: 小峰光博1

所属機関: 1昭和大学藤が丘病院内科血液

ページ範囲:P.798 - P.804

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 赤血球に結合している免疫グロブリンあるいは補体成分は,標準的にはCoombs試験によって検出される.これが陽性で,臨床的に活動性の溶血所見があれば自己免疫性溶血性貧血(AIHA)である可能性が高く,広く免疫機序による後天性溶血性貧血の診断には不可欠な検査である.一般に結合分子数は溶血の強さと相関するが,抗体量が少なく標準法ではCoombs試験が陽性とならないのに強い溶血所見を示すことがある.臨床的に結合分子数の定量が意味を持つのはそのような場合であり,Coombs陰性AIHAと呼ばれている.高感度の微量定量法では検出されるIgが真の自己抗体であるか否かも問題となる.〔臨床検査39:798-804,1995〕

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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