文献詳細
文献概要
目でみる症例―検査結果から病態診断へ・32
アポE異常に伴う高脂血症一家族性Ⅲ型高脂血症
著者: 山村卓1
所属機関: 1国立循環器病センター研究所病因部
ページ範囲:P.953 - P.957
文献購入ページに移動検査結果の判定
1.アポEの分析
アポEはVLDLやHDLのアポ蛋白成分の1つで,299個のアミノ酸から成る分子量約35,000の糖蛋白質である.アポEには対立遺伝子に基づく3種類の同位体(E4,E3,E2)が存在し,その分析には等電点電気泳動法(isoelectricfocusing;IEF)が用いられる.これまで,アポE同位体の分析はVLDLのアポ蛋白を等電点電気泳動することによって行われてきた.この方法は血清から超遠心法によってVLDLを分離する必要があり,時間と手間を要する.最近,アポ蛋白の特異抗体の入手が容易となり,血清を試料としてIEFを行い,イムノブロット法によりアポE同位体の分析を行う簡便法が用いられている.
1.アポEの分析
アポEはVLDLやHDLのアポ蛋白成分の1つで,299個のアミノ酸から成る分子量約35,000の糖蛋白質である.アポEには対立遺伝子に基づく3種類の同位体(E4,E3,E2)が存在し,その分析には等電点電気泳動法(isoelectricfocusing;IEF)が用いられる.これまで,アポE同位体の分析はVLDLのアポ蛋白を等電点電気泳動することによって行われてきた.この方法は血清から超遠心法によってVLDLを分離する必要があり,時間と手間を要する.最近,アポ蛋白の特異抗体の入手が容易となり,血清を試料としてIEFを行い,イムノブロット法によりアポE同位体の分析を行う簡便法が用いられている.
掲載誌情報